「何時間・何人・何が必要?」
3つの数字で見直す企業のBCP

7月28日に熊本県熊本地方で最大震度7、8月23日には茨城県南部で
最大震度5弱の地震が発生しました。

また、千葉県では、8月13日からの大雨により広範囲で災害が発生し、
災害救助法の適用対象は24市町(千葉市を除く)に拡大しました。

こうした状況を踏まえると、企業のBCP(事業継続計画)は、災害を別々に考えるのではなく、
集中豪雨、内水氾濫、河川氾濫なども含め、「事業を止める要因」を横断的に捉えることが重要です。

企業が最初に決めるべき「3つの数字」

次の3点を具体的な数字に落とし込むことをお勧めします。

(1)何時間まで事業を停止できるか
「受注システムは24時間以内」「出荷は48時間以内」「給与の支払いは72時間以内」など、
重要業務ごとに目標復旧時間を定めます。

(2)何人いれば最低限の事業を継続できるか
従業員100人の会社でも、災害時に100人全員が通常どおり業務に従事できるとは限りません。
例えば「通常の30%の人員でも継続できる業務は何か」を明確にし、
代替要員や権限移譲まで検討します。

(3)何を失ったら事業が止まるか
電力、通信、サーバー、特定設備、キーパーソン、仕入先、物流会社など、
事業継続に不可欠な経営資源を洗い出します。

「災害の種類」ではなく「経営資源の喪失」を想定して訓練する

BCPは単なる防災マニュアルではありません。
国土交通省関東地方整備局も、重要業務を中断させないこと、中断した場合でも可能な限り短期間で再開することを重視し、事業継続を経営レベルの戦略的課題として位置づけています。

実際の企業活動では、地震でも大雨でも、最終的には
「従業員が出社できない」「電気が使えない」「通信ができない」「物流が止まる」
「取引先と連絡できない」といった形で影響が現れます。

したがって、これからの企業防災では、「震度6弱ならどうするか」などの災害別の想定だけでなく、
「停電72時間」「従業員50%が業務実施不能」「物流3日間停止」
といった経営資源の喪失を想定した訓練が有効です。

原因が地震であっても水害であっても、事業を継続できるかを検証することで、
BCPは「作って保管する計画」から「経営判断に使える仕組み」へ変わります。

国土交通省の「自衛水防(企業防災)」では、工場・事業所の浸水対策や、
設備投資が難しい場合の応急対応など、企業の水害対策に役立つ情報も公開されていますので、
ご活用ください。

▼自衛水防(企業防災)について―工場・事業所等の浸水対策(国土交通省)https://www.mlit.go.jp/river/bousai/main/saigai/jouhou/jieisuibou/bousai-gensai-suibou03.html

▼浸水被害防止に向けた取組事例集~社会経済被害の最小化の実現に向けて~(国土交通省)https://www.mlit.go.jp/river/bousai/shinsuihigai/index.html

最後に

「万一の状況に備えること」、「防災の知識を高めること」は、
人も企業も「生き残ること」に繋がります。

今一度、備蓄品の消費期限や数量、使用可能な状態にあるかどうかを
ご確認いただくとともに、安否確認体制の見直しをお願いいたします。

何かお力になれそうなことがございましたら、お気軽にお声がけください。

【参考・引用】
▼令和8年8月13日からの大雨に伴う災害に係る災害救助法の適用について(第3報) 千葉県
https://www.pref.chiba.lg.jp/bousai/bousai/r8-0813ooame.html
2026年8月27日アクセス

▼茨城県南部 M5.9 地震関連情報 気象庁
https://www.data.jma.go.jp/eew/data/nc/pub_hist
2026年8月27日アクセス

▼関東地方整備局 業務継続計画(BCP) 国土交通省
https://www.ktr.mlit.go.jp/bousai/bousai00000161.html
2026年8月27日アクセス

▼自衛水防(企業防災)について―工場・事業所等の浸水対策 国土交通省
https://www.mlit.go.jp/river/bousai/main/saigai/jouhou/jieisuibou/bousai-gensai-suibou03.html
2026年8月27日アクセス

▼浸水被害防止に向けた取組事例集~社会経済被害の最小化の実現に向けて~ 国土交通省
https://www.mlit.go.jp/river/bousai/shinsuihigai/index.html
2026年8月27日アクセス

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